一汁一菜でよいという提案(土井善晴)
土井善晴さんの、「一汁一菜でよいという提案」読みました。
前々から気になっていたのですが、近頃頓に話題になっていますよね。
土井善晴さんの哲学を学びたいと思い、注文しました。
内容については各々読んで頂いた方がよろしいかと思うので詳しくは解説しませんが、最近のグルメ情報の氾濫、加工食品や出来合いのお惣菜がごろごろしている世の中に対する、土井善晴さんなりのアンチテーゼなのかなぁと思いました。
もちろん、批判やネガティヴなことより、建設的でクリエイティヴなお話が多いですが。
そして、これは主婦の皆さんに「手抜きして良いですよ」という本では無いなぁと思います。
一汁一菜でよいとは言え、健康的で豊かな食卓を完結するには、それなりの知識や工夫が必要でしょうし、投げやりな気分ではなく、細やかな気配りや思いやりが無くては出来ないことだと思うからです。
必要にして十分なことをただただ実直にこなしていきましょうという、厳しくも愛情のある戒めと受け止めました。
わたしなどは、ただ自分個人の食欲や楽しみのために料理をすることも多く、その割には品数も少ない、到底バランスの良い食卓とは掛け離れたところにいると思います。
土井善晴さんの提案通りに出来るとは正直、思いません。
けれども、料理というものは本来こういうものだ、という基本を忘れずに、毎日を過ごしていきたいものだなぁと思いました。